Shopify の Impulse テーマを、13項目のアクセシビリティ診断にかけました。
お客様のストアで行っているのと同じ13項目の診断を、Impulse のデモストアで実施しました。結果は9項目が合格です。全項目の実測値、4件の不合格の中身、そしてどれがテーマ側の問題でどれがストア側の問題かをお伝えします。
この記事は米国のお客様に販売しているストア向けです。ADA は米国の法律で、米国向けストアフロントに適用されます。
何を、どこで実行したか
Shopify Theme Store に掲載されている Impulse のデモストア impulse-theme-fashion.myshopify.com で、2026年9月7日に実行しました。対象は3ページです。トップページ、コレクションページ「2026 - All New」、商品ページ「The Wren Coat」を実際のブラウザでパソコン幅で開き、商品ページはスマートフォン幅でもう一度開いています。実行時間は15秒でした。以下の数値は、その日にブラウザが実際に数えたものです。
無料の Storefront Check(無料ストア診断) と同じ診断です。これは準拠の証明でも認定でもありません。13項目を数えた結果です。
結果の全項目
| 項目 | 実測 | 結果 |
|---|---|---|
| すべての写真に説明がある | 128枚の画像 | 不合格 |
| ボタンに動作が書かれている | 69個のボタン | 不合格 |
| 入力欄に何を入力するか書かれている | 9個の入力欄 | 合格 |
| ページに言語が指定されている | 3ページ | 合格 |
| キーボードでメニューをスキップできる | 3ページ | 合格 |
| スマートフォンでピンチで拡大できる | 3ページ | 合格 |
| スクリーンリーダーでセクション間を移動できる | 3ページ | 合格 |
| タブの移動順がページの並びどおり | 3ページ | 合格 |
| 各ページに中身の分かるタイトルがある | 3ページ | 合格 |
| リンクに行き先が書かれている | 199本のリンク | 不合格 |
| ボタンがタップできる大きさ | 240個の操作要素 | 合格 |
| 背景に対して文字が読める | 315箇所 | 合格 |
| アクセシビリティ方針へのリンクがある | サイト全体 | 不合格 |
13項目中 9項目が合格です。不合格4件のうち3件は、要素1つずつの問題です。128枚のうち1枚の画像に説明がなく、69個のうち1個のボタンに名前がなく、199本のうち2本のリンクに名前がありません。判断保留になった項目はありません。写真やグラデーションの上に載っている文字が32箇所あり、機械にはコントラストを測れないため、人が見るために保留しています。
Impulse が良くできている点
特に2項目を挙げておきます。多くのテーマが落とすのが、この2つだからです。
コントラストは315箇所で、比率を下回るものがゼロ。3ページのどの文字も不合格になりませんでした。Dawn はこの項目を落とし、Prestige も落としています。タップの大きさは240個の操作要素で、小さすぎるものがゼロ。商品ページのスマートフォン幅の実行も含めての結果です。Prestige はそこでカルーセルのドットだけで10件不合格でした。Impulse の操作要素は、スマートフォンでも十分な大きさがあります。
ほかにも、9個の入力欄すべてにラベルがあり、スキップリンクが機能し、ランドマークがあり、タブの移動順は変更されておらず、ピンチでの拡大も無効化されておらず、各ページに中身の分かるタイトルがあります。よくできたテーマで、以下の不合格は特定の4要素であって、傾向ではありません。
テーマ側の問題は3件
数値の裏側を確かめるため、私たちも同じ3ページを開きました。3件とも、誰かがアップロードしたものではなく、テーマのコードにあります。
- 名前のない画像リンクが2本。トップページの「テキストと画像」セクションが、2枚の写真を
/blogs/journalへのリンクで包んでいます。写真のaltは空で、装飾としては正しいのですが、リンク自体に文字がありません。スクリーンリーダーはここで「リンク」とだけ、2回読み上げます。警告書で最も多く挙げられる不備そのものです。 - 写真を拡大するボタンに名前がありません。商品ページで原寸の画像を開くボタン
.js-photoswipe__zoomは、アイコンだけで文字がありません。「ボタン」としか読み上げられません。 - ショッパブルヒーローの画像に alt 属性自体がありません。ショッパブルヒーローのセクションが表示する
kit-imageには属性そのものがないため、説明を書き込む場所がありません。
私たちの助言3件とも属性1つで済みます。journal への2本のリンクには、行き先が分かる aria-label を、テーマ設定ではなくセクションの Liquid に追加してください。.js-photoswipe__zoom には「商品画像を拡大」といった aria-label を。そして kit-image のタグに alt を追加し、ショッパブルヒーロー自身が説明を持てるようにします。15分で、4件のうち3件がなくなります。
名前のないリンクが見た目以上に重い理由。スクリーンリーダーの利用者は、ページ内のリンク一覧を呼び出して移動できます。「リンク」としか書かれていない項目が2つあると、その一覧に行き止まりが2つできます。スキャンで簡単に見つかる不備でもあり、こうしたページが書面に載る経路になっています。
どのテーマも代わりにできないこと
デモストアにはアクセシビリティ方針がありません。方針を同梱しているテーマもありません。方針とは、ストアをどうテストしているか、分かっている不具合は何か、困ったときにどこへ連絡すればよいかを書いたページです。このリストの中で最も費用がかからず、そして警告書をメールでの問い合わせに変えてくれることが最も多い項目です。
私たちの助言方針は診断の後に書いてください。先に書いてはいけません。ストアの実態より多くを約束する方針は、方針がないより悪い結果を招きます。書き方の参考には junand.co/ja/accessibility をご覧ください。
この結果が、あなたのストアについて語らないこと
デモストアはショールームです。画像は128枚ですが、実際のジュエリーストアには数百枚あります。リンクは199本ですが、直近に数えた運用中のストアは1,125本ありました。アプリも、誰が追加したか分からないカスタムセクションも、セール表示も、サイズ表も、素材のスウォッチもありません。
運用中の Impulse ストアで不合格になるもののほとんどは、テーマを入れた後に追加されたものです。説明を付けずにアップロードした商品写真。ラベルのないポップアップを表示するアプリ。写真の上に白い文字を置いたカスタムセクション。「リンク」としか読み上げられないカラースウォッチ。
テーマの点数が、あなたのストアの点数ではない理由。デモストアでの13項目中9項目という結果は、土台が良いこと、そして足すべき属性が3つあることを示しています。上限については何も示していません。あなたのストアにとって意味のある数字は、あなたのストアで数えた数字だけです。
Impulse をお使いなら、まずこの4点を
- リンクで包んだ画像。テーマ自身のパターンが画像リンクを名前なしのままにしているので、そこからコピーしたセクションも同じになります。
- 商品写真。Impulse は代替テキスト(alt)を書いてくれません。アップロードした画像1枚ごとに、何が写っているかの説明が必要です。
- カラーや素材のスウォッチ。アプリやカスタムセクションで追加した場合、ほぼ確実に「リンク」としか読み上げられません。
- 写真の上に置いた文字。テーマ自身の内容ではコントラストに合格していますが、それでも画像の上にあって機械では測れない箇所が32ありました。運用中のストアでは、さらに増えます。
4点とも1分ほどで確認できます。無料診断にストアのアドレスを貼り付ければ、こちらで数えます。
次回
Prestige も同じ日に、同じ方法で診断しました。13項目中9項目が合格で、薄いセール価格と6ピクセルのカルーセルのドットが見つかっています。このあとは Symmetry、Sense、Craft と続きます。テーマが合格した項目も含めて、毎回すべての結果を公開します。